私は人の親ではありませんが、門下生を育てることについては自信と自負があります。
一般的には突出した経歴がある先生のところが突出した生徒を生むとされますが、私は懐疑的です。
優れたプレイヤーが優れたコーチとなるかどうかはそのプレイヤーがどれだけ苦心し、工夫し、障害や失敗を乗り越えたかに掛かっていると思います。
「トレーニングがハードで、それを乗り越えた」ということではありません。
ハードなトレーニングの中で何を掴んだかをフィードバックできないのであれば、生徒が何に悩んでいるかを見抜けないからです。
ある有名な天才格闘家の過去の動画で「「本気で蹴れって言ったよな?」と真剣に怒っているのシーン」わかりますか?その天才格闘家はつい最近まで「あれで本気で蹴ってると思わなかった」そうです。
何故できない、どうしてできない、という問題はトレーニングすればできる人には分からないのです。
ですから、指導者が一流のプレイヤーである必要はないと私は思っています。
私は私よりも優れた人間が世の中に沢山いることを知っています。それでも私は私の経験を門下生にフルフィードバックできるようにいつも努めています。
突出したカリスマが組織を牽引できるのは数年、私が育てているのは土壌、土台。結果が見えるまでに相当な時間が掛かりますが、一旦組織が出来上がってくれば最早盤石。そう簡単には崩れたりしないものです。
ということで、11月2日から岩手県に北上分館が開講しました!
私が毎週盛岡に通って教えていた頃からの生徒である熊田、小笠原の両名に任せました。彼らは北上分館開講後も盛岡武館で継続して学び続けています。
さらに、2023年1月9日から秋田県潟上市に潟上分館が開講します!
ダンス講師をしながら秋田武館に通っている石井を責任者とします。彼は先日開催した武館対抗戦、個人戦において素晴らしい戦いぶりをみせてくれました。
いずれにしても私が拠点を任せるにあたって重視しているのは人柄。どれだけ実力があっても「こんなこともわからないのか」というような態度をとる人間には決して任せません。
また、そういう態度をとる人間には早期に退会勧告、除名、破門の措置を取っています。
人が育つには環境こそが何より大事だからです。