現在世界は第三次世界大戦前夜のようでありますが、独裁者による人権蹂躙と圧政は身近で起こっています。
政治の話しではありません。
私達のような、習い事、芸事の世界にとっても仇敵。それは所謂ブラック企業とその経営陣です。
ブラック企業は長時間の拘束により人から可能性を奪います。一切の趣味や遊びを子供じみた下らないものと決めつけ、仕事こそが生き甲斐であり果たすべき使命であると洗脳する。破防法も待ったなしのカルト宗教です。
ブラック企業は長時間の拘束により人から家庭を奪います。形式上の家庭は築けても、伴侶との仲、子育てへの参加、子供とのコミュニケーションの殆どを奪う。そうした家庭の不和により「家に帰りたくない上司」が更に長時間拘束を加速させます。
ブラック企業は長時間拘束により人から健康を奪います。肉体的、精神的に労働者を追い込み、遠回りに命を奪う。ブラック企業は人類の敵です。
「仕事だから」の魔法の言葉に騙されてはいけません。ブラック企業とその経営陣は許されざる悪です。その悪行と面の皮の厚さをみればどこぞの国の独裁者よりもたちが悪いのです。
突然こんな事を言い出してどうしたんだろうと心配になる方もいそうですが、私が言いたいことは「日常、慣習」そうした「当たり前だと認識している」ことをそのまま当たり前にしてはいけないという意識と、ものを見る目についてお話ししたかったのです。
武術は競技と異なり、ある特定の日の試合に向けて研ぎ澄ませるものではなく、日常のある日突然の変化に対応することが本懐です。様々なものをルーティーン化する合理性(平穏な日常、リラックス)と、そうして流してしまいそうな油断や隙きを常にスキャンすること(常在戦場、緊張感)、様々なことを俯瞰して見る癖は武術家として必須だと思います。